「中国共産党による弾圧犠牲者の追悼&Peace March for 2022Beijing Olomouc 」声明

「中国共産党による弾圧犠牲者の追悼&Peace March for 2022 Beijing Olympic」声明

今から13年前の2008年、中華人民共和国首都北京においてオリンピックが開催されました。本来、オリンピック憲章の精神に基づくのならば、平和とスポーツの差別なき祭典であるはずのオリンピックは、国内における著しい人権弾圧が行われている国家、又他国を侵略している国家で開催されるべきものではないはずです。それは1933年のベルリン・オリンピックが、選手たちの素晴らしい競技にもかかわらず、結果的にナチス・ドイツ体制の国際的な正当化につながってたという歴史的事実から明らかです。

2008年当時も、チベット、ウイグル、南モンゴル、そして民主化を求める国民への弾圧を行っていた中国の首都北京におけるオリンピックが開催されたのは、何よりも、このオリンピック開催を契機に、中国が国内の人権状況を改善することを国際社会に約束したからでした。しかし、現実は全く相反し、各民族への弾圧は何ら改善されることはありませんでした。2008年3月、中国政府に対し、信仰と言論の自由、民族自決権の尊重という普遍的な価値観を認めることを訴えたチベット人たちが抗議に立ち上がると、中国政府は対話ではなく、暴力で彼らの声を弾圧しようとしました。

この時、世界の多くの人々が、この弾圧に抗議し、チベット人をはじめとする中国国内の不当な弾圧の即時停止を求め、世界をめぐる聖火リレーに対し、この弾圧を正当化する聖火リレーはオリンピック精神を逆に汚してしまうと、チベットに連帯する旗やスローガンを掲げて抗議の声を挙げました。そしてここ日本でも、2008年4月26日、日本聖火リレー出発地として予定されていた長野の善光寺は、同じ仏教徒への弾圧に抗議する意志を込めてその立場を辞退しました。しかし当日は、日本全国から動員された多くが留学生と思われる中国人が五星紅旗と共に集合し、長野の街の沿道を埋め尽くし、チベット支援者たちの抗議を封殺しようとしました。ここ日本国において、中国政府が明らかに指令を出してチベット支援運動を封殺しようとしたのです。現場では怒号が飛び交い様々な衝突が起き、平和の祭典でもなければこの地が日本とは思えない様相を呈していました。

現在において、中国政府の人権弾圧はむしろ悪化の一途をたどっています。ウイグルでは全土に強制収容所が建設され、300万ともいわれる人々が収容されており、そこでは中国共産党礼賛、ウイグル人アイデンティティの否定、信仰の放棄が強制されると共に、女性へのレイプや強制不妊、又、臓器売買が行われている危険性すらあります。南モンゴルでは文化大革命時代のジェノサイドに始まり、草原は乱獲されて砂漠化し、更には母語教育すら廃止され、モンゴル人の民族文化は抹殺されています。チベットにおいても、仏教寺院は破壊され、僧侶や尼僧は還俗を強制され、罪もない牧畜民や旅行案内人までも、根拠なく「スパイ罪」を課せられて処刑されています。

民主化運動家への弾圧は言うまでもありませんが、香港返還時にイギリスと交わした、一国二制度を50年維持するという条約は反故にされ、昨年国家安全維持法が導入されました。これにより香港の民主制度は廃止され、メディアは締め付けられ、デモを行ったことによる逮捕者が続出しています。中国国内の他の民族と同様の状況に追い込まれつつあります。

このような状態が続く中華人民共和国首都、北京で2022年、再びオリンピックが開催されることを許してしまえば、国内で如何なる弾圧やジェノサイド政策を行おうとも、国際社会はそれを看過し、容認したものと中国政府はみなすでしょう。そしてオリンピック精神は形骸化し、国内政策の問題点を隠蔽するために行われる、偽善のオリンピックを私たちは、1933年同様歴史にとどめてしまうのではないでしょうか。

私たちは、かって日本人とチベット人が、自由、人権、民族自決権、そしてオリンピック精神擁護し、中国の弾圧体制に対峙したこの長野の地で再び訴えます。

1,IOCならびにJOC組織委員の皆様は、オリンピック精神の尊厳を守るために、中華人民共和国政府が、国内の人権弾圧やジェノサイド政策を停止し、国際機関に人権査察を受け入れない限り、2022年冬季オリンピック開催地を北京から変更することを宣言してください。

1、日本政府は、人権外交の立場から、中国政府に対し、北京オリンピック開催は人権改善が最低条件であることを通告してください。また、その明確な証拠として、ウイグル、チベット、南モンゴルの各地に国際的な人権査察団を受け入れると共に、現在スパイ容疑で逮捕されている日本国民の即時解放、同時に、日本在住のウイグル、チベット、南モンゴル人の家族の安否確認と収容所からの解放を要請してください。

1、中国政府は、北京オリンピック開催を望むのならば、国内の人権改善、強制収容所の撤廃、言論、信仰、結社の自由、民族自決権の尊重など、世界の普遍的価値を受け入れ、共産党一党独裁から民主化を目指すことを国際的に宣言してください。

「中国共産党による弾圧犠牲者の追悼&Peace March for 2022 Beijing Olympic」実行委員会