中国政府は南モンゴル人から母語を奪う文化ジェノサイドを即時停止せよ

中国政府は南モンゴル人から母語を奪う文化ジェノサイドを即時停止せよ

報道によれば、中国の習近平主席は6月7日と8日に南モンゴル(内モンゴル自治区)を視察し、自治区の幹部らに対し「中華民族の共同体意識を増強することに着目しなければならない」と指示し、学校教育については「国家で統一された教材の使用を全面的に推進する」と述べている。

 漢人が標榜する「中華民族」という概念は元々存在しないもので、モンゴル人をはじめ、中国に住むすべての民族の文化的・歴史的伝統を否定して漢民族の支配下に置くという意思の現れである。また「国家で統一された教材の使用」とは、南モンゴルにおけるすべての学校教育が漢語のみで行われることを意味する。これは私たちモンゴル人から母語を奪い、言葉を奪うことによって、歴史も文化も信仰も奪い取ることを意図した文化的ジェノサイドである。

私たち南モンゴル人は、中華人民共和国建国後、民族自決権を奪われ、文化大革命時代には、ジェノサイドにより生命を奪われ、環境汚染と強引な資源略奪によって草原を奪われ、ついには、母語を奪われる文化ジェノサイドに見舞われているのだ。

20世紀、世界は全体主義体制による多くのジェノサイドを体験してきた。その反省の上に、国際社会は様々な人権条約や国際法を定めてきたはずである。いま、中国政府によるジェノサイドを停止しなければ、世界は再び同じ過ちを繰り返すだろう。

私たちは中国政府のジェノサイドに抗議するとともに、以下の点を中国政府並びに国際社会に訴える。

1、中国政府は南モンゴルにおける文化ジェノサイドを直ちに停止し、学校におけるモンゴル語教育を民族の当然の権利として認めなさい。

2,国際社会は中国のジェノサイドを停止するために、中国政府に対し経済制裁を含むあらゆる手段をとることを求める。

3、ジェノサイド国家である中国に国連安保理事国の資格はない。国連は中国の政策が改善されない限り、安保理事国から中国を除名してください。

4、日本政府は中国のジェノサイド政策や、日本国民への不当拘束に抗議し、中国への国際的な制裁を呼びかけてください。

2023年6月22日

南モンゴルクリルタイ

アジア自由民主連帯協議会