実家に帰った南モンゴル人女性の感想

実家に帰って来た南モンゴルモンゴル女性の感想

中国共産党政権の植民地化支配下77年も続く間、砂漠が一方的に進んだ。苦しむのがモンゴル人たち。彼女の声が穏やかであるが、言葉一つ一つが重い。

彼女の実家は南モンゴル(いわゆる内モンゴル自治区)中部地域に当たるシリンゴル盟(Shiliin Gol Aimag)西ソニデ旗(Baruun Sunid Hoshuu)。因みに、 西ソニデ旗 とは、前世紀30,40年代南モンゴルの独立のため戦っていた徳王の旗である。

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ソニデの草原が6月になってもまだこんな光景であるとしたら、多分皆さん信じてくれないだろうな。今日は2024年6月7日、息子と二人で実家に帰ってみることにした。うちは 西ソニデ旗(Baruun Sunid Hoshuu) ジャブホラントゥ・ガチャー(Jibhulangtu Gachaa)の牧畜民である。帰ってきてこの光景を見、思わず涙が出た。息子は「お母さん、なぜ泣いているの?」とても驚いていた。息子に何と言えばいいのか本当にわからなかった。わが故郷は荒れ果てて砂漠になってしまった。干ばつが2,3年続き近所は皆家畜を他人に任せるか、大移動を余儀なくされたのだった。今まで牧畜民たちが銀行からの借金に頼って我慢してきた。家畜を全部売ってしまいたいけど、何の金にもならない。今年、商人たちが地元のモンゴル牛には目もくれません。もしこのまま干ばつが続くとどうなるのだろうと心配してしようがない。うちの牧草地が砂漠ばっかりになってしまい、途中で車が動けなくなり、二人で半日頑張ってようやく家に辿り着いた。うちの家畜小屋の後ろ壁が砂に埋まれそうになっていた。隣の家の方が4000元使って、自分たちの家畜小屋の砂を片付けたそうだが、うちもしないとね?牧畜民たちの思いは本当にかわいそうだった、「今本当に雨が一回降ってくれれば、一回だけでもいいから降ってくれればと祈りするしかない」。昔うちのガチャ―はとても賑やかだった。今は、人が見つからないほど、静かになってしまったのだ。わが子も最近かえってこなっかもんだから、玩具こそ見つかったけど、遊ぶ相手がなく、独りぼっちで寂しいそうに家の前で座り込んでいた。二人が帰るときとても悲しかった。道路上に砂が舞い上がっていた。広々としたタムチ(Tamchii tala )草原が既に砂漠化になってしまった。このままだと、牧畜民がどうやって生活を維持するのだろう?「今年こそ雨を降らしてください!」と仏さまにお祈りしたい。