活動報告:国際フォーラム開催および外務省への要望書提出について

国際フォーラム開催および外務省への要望書提出について

主催団体
南モンゴルクリルタイ(世界南モンゴル会議)
世界モンゴル人連盟


1.背景および議員連盟の役割

中国当局が南モンゴルにおいて、学校教育からモンゴル母語教育を事実上廃止する政策を強行したことを受け、日本国内では南モンゴルの深刻な人権状況に対し、強い懸念が示されてきた。

こうした状況を背景に、南モンゴルを支援する議員連盟が結成され、南モンゴルの現状を訴える声に対し、継続的な支持と応援が寄せられてきた。

同議員連盟は、国会の場のみならず、関係省庁との意見交換を通じて、南モンゴル問題に対する日本政府の関心喚起に重要な役割を果たしてきた。


2.国際フォーラムの開催

2025年10月9日、南モンゴルクリルタイ(世界南モンゴル会議)および世界モンゴル人連盟は、国際フォーラム
「南モンゴルの自由独立運動の歴史と展望」 を開催した。

フォーラムでは、南モンゴルにおける歴史的経緯、現在進行形の人権侵害、言語・文化の抑圧の実態、ならびに今後の国際的課題について、専門的な報告と討論が行われた。

討論の結果、参加者の賛同を得て、日本政府に対する要望書を提出する方針が確認された。

また、本フォーラムに際し、自民党総裁・高市早苗衆議院議員よりメッセージが寄せられ、南モンゴルの現状に対する深い懸念が表明された。


3.中国政府の反応

フォーラム翌日の10月10日、中国外務省は定例記者会見において、副報道官が本フォーラムおよび日本側の動きに対し、強い調子で抗議を行った。

この反応は、中国による南モンゴルへの弾圧が、国内にとどまらず、国外における言論・活動への越境的圧力へと一段階強まっている現状を示すものと受け止められる。


4.外務省への要望書提出

関係者による継続的な協議と準備を経て、2025年12月8日、
南モンゴルクリルタイ(世界南モンゴル会議)および世界モンゴル人連盟は、日本国外務省 中国・モンゴル第一課に対し、フォーラムで採択された要望書を正式に提出した。

この提出に至るまで、南モンゴルを支援する議員連盟の諸先生方には、フォーラム開催当初から一貫してご尽力をいただいた。

同議員連盟による後押しが、要望書提出の実現に大きく寄与したことを、ここに明記し、深く感謝の意を表する。


5.団体間協力の意義と今後の展望

今回の取り組みは、南モンゴルクリルタイ(世界南モンゴル会議)と世界モンゴル人連盟が協力し、具体的な成果として形にすることができた重要な事例である。

南モンゴルの自由・自決・独立を目指す運動を継続していくためには、国内外の支援者の力が不可欠であることは言うまでもない。

同時に、本件は、南モンゴル関連団体同士の協力と連携が、今後さらに求められることを明確に示している。

両団体は、今回の経験を踏まえ、今後も相互協力を強化しながら、南モンゴルの現状に対する国際的理解の促進と、人権尊重を求める活動を継続していく。


活動報告
国際フォーラム開催および外務省への要望書提出について

主催
南モンゴルクリルタイ(世界南モンゴル会議)
世界モンゴル人連盟

外務省に提出するまでの流れを説明する上野宏史先生(写真の左)
要望書の内容を説明するオルホノド・ダイチン氏(真ん中)
要望書の内容について補足するダルハド・ハスチョロ氏(右)
左から:ダルハド・ハスチョロ氏( 世界モンゴル人連盟理事長 )、 上野 宏史 (元衆議院議員、南モンゴルを支援する議員連盟 発起人・元事務局長) (オルホノド・ダイチン氏( 南モンゴルクリルタイ共同代表 )
左から: :ダルハド・ハスチョロ氏( 世界モンゴル人連盟理事長 )、阿保智子(リタリタ会会長)オルホノド・ダイチン氏( 南モンゴルクリルタイ共同代表 )

本要望書の全文は、以下のPDFよりご確認ください。