【12.10】国際人権デーにあわせ、オランダ・アムステルダムで抗議集会

国際人権デーにあわせ、オランダ・アムステルダムで抗議集会

南モンゴル、チベット、ウイグル、香港などの人々が連帯し現状を訴え

12月10日は国際人権デーであり、世界各地で人権の尊重と擁護を訴える記念行事や集会が行われる日である。
とりわけ、中国の支配下で人権・自由・民族的尊厳を奪われてきた人々にとって、この日は自らの現状を国際社会に訴える重要な機会となっている。

2025年12月10日、オランダ・アムステルダムのダム広場において、南モンゴル人、チベット人、ウイグル人(東トルキスタン)、香港人、広東系市民らが集まり、中国共産党による深刻な人権侵害に抗議する集会が開催された。

南モンゴル、チベット、ウイグルといった地域では、土地や資源の収奪に加え、宗教の自由、言論の自由、民族文化が体系的に抑圧されてきた。とりわけ近年は、学校教育から母語を排除する政策が強行され、民族の言語そのものが奪われる事態に直面している。

今回の集会には、南モンゴルクリルタイ(世界南モンゴル会議)のオランダ代表であるボルジギン・エレベレト氏が参加し、演説を行った。
エレベレト氏はスピーチの中で、南モンゴルにおける言語抹消政策や文化的ジェノサイドの実態を訴えるとともに、南モンゴル、チベット、ウイグル、香港など、抑圧に苦しむ人々が民族や地域を超えて連携することの重要性を強調した。

また、国際社会に対し、これらの問題を「中国の国内問題」として看過するのではなく、普遍的な人権の問題として正面から受け止め、理解と具体的な支援を示すよう強く呼びかけた。

国際人権デーに行われた今回のアムステルダムでの集会は、声を奪われた人々の現実を世界に伝え、自由と尊厳を求める連帯の意思を示す重要な行動となった。

スピーチをする ボルジギン・エレベレト氏 (南モンゴルクリルタイ(世界南モンゴル会議)のオランダ代表)