冊子『南モンゴル人権状況報告』を発行いたしました。
以下にその冒頭部分を掲載いたします。
南モンゴル人権状況報告 総論及び2014 年~2016 年
南モンゴル自由民主運動基金 2016 年11 月10 日
第1 章 総論
第1 節 第二次戦争が終戦し、中国共産党が南モンゴル地域の土地や領土をその支配して以後、モンゴル人はジェノサイドというべき民族虐殺を受けてきている。同時に、中国共産党はモンゴル文化を消滅させるために、経済、宗教、教育など各面で政治的に干渉、国際人権条例を無視し、モンゴル人の伝統的な価値観を破壊してきた。
2014 年から南モンゴルの人権状況はさらに悪化し、多くの人権侵害がそれ以前と変わらぬまま持続し、中国の法律はモンゴル人の人権を守るためではなく、逆に人権を侵害する範囲を拡大させてきた。中国政府により行われた、いわゆる改革開放政策は、南モンゴル人に対しては何の成果もあげていない。政府は地元の農民や牧畜民が企業に横領された土地や牧畜地を回復するために行動した平和的な陳情に対し、彼らを不当逮捕し牢獄に入れる事態が相次いでいるが、それでも農民や牧畜民が自分の当然の権利を守るための陳情や行動は後を絶たない。それに対し、警察、武装警察、特警(特別な警察)らが農牧民に対して銃撃する事件も起きている。中国政府がこのようにモンゴル人に対して、恐怖支配を行い、民衆を非合法で拘禁し、結社も意見表明の自由も否定することは、国際法的にも許されない行為である。
中国政府は南モンゴル地域に対して、国家安全局、公安局、警察、武装警察、特警などによる統制と監視を強化するとともに、携帯電話とインターネットの世界においても、あらゆる面でモンゴル人を監視するようになった。牧民たちが上級政府へ苦情するに行こうと、故郷から出発する途端に公安局や地元の交番がすでに情報を分かって、それに対応手法を取り上げるようになっている。当局は、牧民たちの携帯電話を任意に盗聴し、局部的インターネットをコントロールして、一人ひとりの行動を把握している。その一方、地元の村々の村長と書記に、状況を当局へ密告する「任務」を与え、デモや陳情をする活動を禁止している。そのゆえに、南モンゴル地域で何が起きているかを外部の人間が知ることは非常に困難である。
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冊子『南モンゴル人権状況報告』(PDF版)