モンゴル母語保護運動一周年世界同時行動決議文

モンゴル母語保護運動一周年世界同時行動決議文

現在、中国の内モンゴル自治区では、モンゴル人の母語であるモンゴル語が、学校教育の場から廃止されるという事態が起きています。これは1年前、モンゴル人たちに何らの連絡も法的手続きもなく一方的に中国政府により決定されたものであり、中華人民共和国憲法でもうたわれている、各自治区の民族の、言語・文化の尊重という精神からも明確に違反するものです。

言語は民族の魂であり、民族の精神です。モンゴル人たちは平和的な手段で、この決定に対し抗議の声を上げました。しかし残念ながらその声は届くことなく、逆に正当な抗議者たちは逮捕され、今も獄中にあると伝えられます。

しかし、勇気あるモンゴル人の抵抗は今も続いています。そしてこの抗議行動を知った全世界のモンゴル人と、モンゴル人とモンゴル文化を愛する支援者の方々が、内モンゴルにおける抗議行動に連帯して立ち上がりました。この運動は買ってないほどの国際的な広がりを見せ、今日も世界統一行動としてこのデモ行進が、SNS上でも、また世界中の街頭でも行われています。

民族の母語を守ることは、文化を守ることであり、各民族の文化が花開いてこそ、世界の文化の多様性は保たれます。私たちはあらゆる政治的立場を乗り越え、それぞれの民族の母語と文化を尊重する立場から、今日のデモ行進に参加しています。これは国際的連帯行動であり、内モンゴルで母語を守ろうと戦うモンゴル人の皆様に「あなたたちは孤独ではありません。世界の良心はあなたたちと共にあります。」と呼びかけるものです。

 中国政府も国際社会の一員として、また、来年2月に、平和と差別なき祭典であるはずの北京オリンピック開催国としてふさわしい態度をとることを私たちは呼びかけます。

1、中国政府は、内モンゴルの獄中で不当逮捕されているモンゴル人を直ちに釈放せよ

2、中国政府は、モンゴル人が母語モンゴル語で教育を受けるという当然の権利を保障せよ。

3,日本政府および国際社会は、中国政府に、この差別的な政策の停止を直ちに求めよ。

2021年9月12日 モンゴル母語保護運動一周年世界同時行動参加者一同

来源:【母語を救おう】イベント実行委員会のFBページより