南モンゴルクリルタイ・岩国・広島講演会報告
(アジア自由民主連帯協議会 利他利他有興会共催)
南モンゴルクリルタイ事務局
2023年5月27日(土)岩国、28日(日)広島にて、南モンゴルクリルタイ主催公演会が開催されました。両日とも講演はオルホノド・ダイチン及びアジア自由民主連帯協議会事務局長の三浦小太郎、司会は利他利他有興会の安保智子の各氏が勤めました。
27日の講演会は、岩国市議会議員の石本たかし氏が冒頭にて、メガソーラー問題について報告、岩国市の山林で建設が進む、大規模太陽光発電所(メガソーラー)事業が、中国系企業である上海電力に買収されたこと、この会社の実態が不明であること、もはや、これは一地域の問題ではない、すでに安全保障の問題に入ったことが指摘されました。
続いてオルホノド・ダイチン氏が講演、現在、南モンゴルでは、中国政府により母語教育が全面的に廃止されていること、母語を民族から奪い滅ぼすことは、文化的ジェノサイドというべき残酷な行為であることが強調されました。
中華人民共和国建国以後、南モンゴルは、「内モンゴル自治区」という形で中国政府の植民地にされ、民族自決権を奪われた。続いては文化大革命の時にはモンゴル人の命が奪われるジェノサイドを受け、そして、草原を乱開発や露天掘りなどの資源略奪で砂漠化する「環境ジェノサイド」が行われた。そして今は、母語すらも民族から奪う「文化ジェノサイド」に至り、モンゴル人は今すべてを奪われて抹殺されようとしているとダイチン氏は指摘しました。
さらに中国は、国境を越えた人権侵害を行っていることをダイチン氏は指摘し、中国政府は現在、独立した主権国家であるモンゴル国にて、南モンゴルの作家、ラムジャブ・ボルジギン氏を捕まえて中国に強制的に戻してしまったと述べました。ボルジギン氏は、中国で文化大革命時代にモンゴルで行われたジェノサイドと経済搾取についての著書を発表、それが罪とされて逮捕され、以後、ずっと監視下に置かれていたのを、モンゴル国に逃れて新たに執筆活動をしようとしたのを、ふたたび中国により捕まって連れ戻されてしまいました。ダイチン氏はこのような主権侵害と人権侵害を許してはならないと語りました。
そしてダイチン氏は、中国の侵略手段は、①人口侵略②政治弾圧③ジェノサイド④資源略奪⑤環境破壊⑥文化ジェノサイド⑦洗脳教育 と多岐にわたっていること、日本も自国を守るために中国の侵略に警戒すべきことを述べました。
三浦からは、日本と南モンゴルとの歴史的関係についての解説とともに、日本国は、世界で唯一、南モンゴルという、中国からの独立意識と、モンゴルの民族的団結を表す言葉をはっきり使った「南モンゴル議員連盟」が存在すること、その会長は総裁候補だった高市早苗議員であることが指摘され、その意義が開設されました。
広島では、金文学氏も会場に参加され、中国系朝鮮人も、学校教育の場から朝鮮語が廃止されて行っていること、このままでは中国において朝鮮民族は消滅するであろうことが報告されました。岩国、広島両市ともに約30名が参加され、積極的な質疑応答などもなされ、意義のある講演会になりました。参加者並びに、岩国、広島の講演会を支えてくれた、アジア自由民主連帯協議会広島支部の木山氏ほか皆様に深く感謝いたします。(南モンゴルクリルタイ事務局)