5月9日 李克強首相来日抗議活動報告

5月9日、李克強首相来日。この日は、7年前に中国の進める乱開発に反対した南モンゴルの牧畜民のメルゲンさんが、業者のトラックに轢き殺された事件(犯人はモンゴル人の命なんて4万元程度だ、車は保険に入っていると言い放った)によって南モンゴル人の大規模デモが起きた象徴的な日の5月11日の二日前でもあります。
我々は中国大使館に抗議活動を行い、台湾研究フォーラム、ウイグル連盟の皆さんにも参加して頂きました。
雨で震えるほど寒い中、参加して頂いた皆様ありがとうございました!

以下は抗議文です。


中華人民共和国 李克強首相殿
中国政府は南モンゴル(内モンゴル自治区)における人権弾圧と環境破壊を直ちに停止し、虐殺してきたモンゴル人に謝罪するとともに、奪ったモンゴル人の民族自決権を返還せよ
 
 今回、日中韓首脳会談に来日する李克強首相に対し、南モンゴル人の人権と民族自決権 確立を目指す国際連帯組織、南モンゴルクリルタイは、本日、抗議並びに要請活動を行う。
 中華人民共和国は設立以後、モンゴル人に対する弾圧と虐殺、そして環境破壊と漢民族の流入を続けてきた。モンゴル人が伝統的に牧畜民として生活していた緑の草原は破壊され、モンゴル人はその生活基盤も、文化伝統も奪われた。
 そして、文化大革命時代には、モンゴル人に対する民族絶滅政策というべきジェノサイドが実施され、犠牲者の総数は今も明らかではない。
 しかし、モンゴル人は大地と民族を守るために抵抗を続けている。人々は団結して、 暴力的な弾圧を怖れずに、自らの土地を守り、環境破壊に抗議してきた。しかし、 2011年の5月11日。開発業者の中国人が、抵抗する牧畜民のメルゲン氏をトラックでひき殺し、わずかな補償金を出して、モンゴル人の命などこれくらいのものだといった暴言を吐く事件が起きた。ここには、中国人の他民族への露骨な差別意識が現れたヘイトスピーチに他ならない。
 あれから7年。状況は悪化し続けている。現在も抗議する牧畜民は暴行を受け、不当に 逮捕されている。また、モンゴル語が教育の場で軽視され、中国語以外では就職がまま ならない事態が生じている。生命、大地、文化伝統、そして言語まで奪う中国政府の姿 勢は、まさに民族浄化政策そのものである。

 私たちは要請する。
1、中国政府は南モンゴル(内モンゴル)におけるモンゴル人の民族自決権を認め、モ ンゴルの土地と資源をモンゴル人が管理すること、モンゴルの伝統生活である牧畜業の 自由を全面的に認めよ。
1、中国政府はモンゴルの環境破壊を引き起こしている強引な資源開発や公害企業の進 出を直ちに停止せよ。
1、中国政府は南モンゴルにおける人権弾圧を直ちに停止し、陳情する牧畜民の正統な 要求にこたえ、これまで奪い取った土地を全て返還せよ。

主催:南モンゴルクリルタイ(世界南モンゴル会議)
2018年5月9日