文化大革命時期における南モンゴル( 内モンゴル自治区) におけるジェノサイドの記録(ユネスコ「世界の記憶」登録申請資料案)

このページでは、2021年に発行しました冊子「文化大革命時期における南モンゴル( 内モンゴル自治区) における ジェノサイドの記録(ユネスコ「世界の記憶」登録申請資料案)」のPDFを掲載しております。
(日本語・英語・モンゴル語)

以下より閲覧・ダウンロードください。
http://southmongolia.org/wp-content/sp_uploads/2021_unesco.pdf

以下、「序文」より。


2016 年、クリルタイ(世界南モンゴル会議)結成時に、私たちは、活動目標の一つとして、中華人民共和国の 文化大革命時代における、南モンゴル(内モンゴル自治区)におけるモンゴル人に対するジェノサイドを、ユネ スコ「世界の記憶」に、人類の負の遺産として登録することを提起いたしました。
あれから約5年が経過いたしましたが、ここに、「世界の記憶」に申請するための文書及び資料を、日本語、英語、 モンゴル語で制作した資料集を発行いたします。これまで、数多くの支援者の皆様から、寄付金を初め多くのご支援をいただきました。そのことに深く感謝いたします。


そして、2021 年4 月15 日、ユネスコ執行委員会は、「世界の記憶」の登録を、加盟国で構成する執行委の承認制とする新制度を決めました。また、他国の申請案件に異議があれば申し立てできる仕組みも導入され、解決まで審査は保留されることになりました。また、今後は、これまでのように民間団体がユネスコに直接、登録を申請できる仕組みを改め、各国政府を通じて申請は行われることになりました。
この制度改革自体は、ユネスコを中国など一部の国が政治的に利用することを廃する意味では前進と思われます。
ただ、同時に、現在のところ民間の国際連帯組織であるクリルタイが、ユネスコにこのジェノサイドを登録する権利はなくなりました。また、申請内容に異論があれば、解決まで審査は保留されるとなれば、現在の中国政府の妨害により、この記録が審査を通過することは残念ながら困難と思われます。


クリルタイは、ひとまずこの資料作成を以て、一旦、「世界の記憶」に登録する運動は中断し、次の展開を考えていくつもりです。しかし、この資料自体は、人類の負の遺産の記録としてその価値を失わないものであり、今後もモンゴルジェノサイドの記録として活用していく所存です。


繰り返しますが、この資料作成にご尽力くださった皆様に、改めて深い感謝を申し上げます。
2021年11月 南モンゴルクリルタイ